設立の趣旨
古代縄文時代に築かれた巨石文明は、温暖化による天変地異等で壊れてゆく森や水源、天空や大地の大神に願いを込めながら築き上げた先人たちの思いである。その文明は海洋民族等によって世界へと伝搬されていきました。
私たちは巨石探査研究や地元の方々との交流により、古代巨石文化が、水を大切にしてきた文化である事に気づきました。そして、スコットランドやアイルランドのケルトの人たちと熊本(阿蘇や天草など)の巨石を多く拾い起してきました。
日本では巨石文化は文科省に認められていないということで、文化財扱いをされることなく放置されてきています。でも、村々では今でも大事に祀ったり、一年の祭りに御幣と榊を変えたりして大事にしているところもあります。
私たちはIFRAO(ユネスコ岩石芸術学会)ハーバード大学教授バリーフェル(故人)の「巨石文化は海洋民族が運んだ文明、そしてAncient One World を基本」とする『日本巨石文化研究所』と共に、古代海洋民族が求めた水源とそこに広がる森の保全を図ることを考えました。
古代巨石文化が川の源流の水源で、花崗岩の上に育った岩清水を示していたことは、まだ日本の一般の方々は気づいていません。その水源を中心に広がる森が自分らの住処である事さえ忘れ去ろうとしています。
私たちは、この協力し合って作り上げた古代人たちの巨石文化による環境保全の想いやそれらの文化の継承を、今の世に受け継ぎ、来るべき地球温暖化に備え、共調して社会作りをする未来を目指していきます。
理念
- 海洋民族の特性である ボーダーレス
- 争いのない縄文の日本社会 ウェポンレス
- 森の一本の欅は8トンの水を地下に涵養する ダムレス
- そして、地球の平安を願い巨石文化を築いた共生力
設立までの主な経緯
1992年
巨石文化を研究している武内一忠氏が、南小国、押戸石山遺跡の磁気異常および、ペトログリフを発見。
また、その夏至線上に拝ヶ石遺跡を発見。
1993年
アメリカの岩石芸術学会に上記事例を発表。その後も熊本での遺跡発見に努めてきた。
1994年
熊本市河内町の拝み石山は、地区の区長さん方と市の農振課、地域課、産業振興課などの課長さん方に説明会などを行った結果、公園化などの予算を引き出し、拝ヶ石遺跡という看板と階段などを建設いただいた。
1996年
旧天草姫戸では、白嶽ドルメンを発見し、町長の要請で古代遺跡との説明会を町議会に起こし、森林活性化道路と教育の森巨石パークの看板を立てて頂いた。
1997年
西原村では、県道28号線のトンネルに付随する道路工事の際、古池水源を潰す設計になっていたが、測量会社の担当から水源の保全について当時の加藤村長に進言した結果、武内氏の村での説明会で水源を保全する方向に決まり、設計変更された。
2013年
日向市伊勢ケ浜の大御神社の龍神伝説発見。
2021年から
拝み石山は地元東門寺の有志の方々が整備されるので、雑草藪は整備されているが、その他の遺跡や水源は荒れ放題で、看板等も老朽化し見えない状況にある。
2023年3月
私たち巨石文化のグループで保全や清掃活動を行うには、ボランティアの募集、行政への受託事業等の要請などがNPOという一つの公的な発信元として活動ができると考え、発起人会を設立。
2023年3月から6月
設立趣旨書、その他総会資料作成のための発起人会開催。
2023年6月
総会を開催し、法人設立を議決。以降今日に至る。
令和5年(2023年)6月20日
NPO法人 守ろう・巨石文化と森と水